渓流釣り初心者が覚えておきたい渓流の構造とは?
渓流に行って、釣りをする上で一番知らないといけないのが、魚がどこに付いているかですよね。
それがわからなければ、いくらフライを投げても、ルアーを投げても、餌を垂れても魚は釣れません。
ここでは、その魚の付いている場所、渓流の構造について簡単に見ていくことにしましょう。
渓流の構造はどうなっているのか?
渓流でのフライフィッシングと一口に言っても、さまざまな顔を見せてくれるフィールド。
どれだけ頑張ってキャストしても対岸まで届かない本流や大川もあれば、キャストと呼ぶこともしないでいいような狭い川もあったりします。
フライフィッシングのフィールドとして規模や大きさで分けると、大川(本流含む)、里川、山岳渓流、源流の順になります。それと小川もありますかね。
本流や大川とか言われる場所は、川幅が非常に広く緩やかで、水量も豊富なので大型のトラウトがいる可能性が高いです。
ですが、他の魚、例えばウグイや鯉なども多いと思います。
また、その川によっては、海へ渡って還ってきた、サクラマスやアメマスなどが釣れる場合も多々あります。
里川は大川よりも上流部になります。そして、本流よりも川幅も狭くなって、大きな石が点在している瀬の多い場所です。
流れに落差と言われるものもほとんどなくなって、開けたところが多いので、フライフィッシングには最も適した川と言えるのではないでしょうか。
釣れる魚は、その地域によって違いがあるとは思いますが、ヤマメが中心となると思います。
その上流に行くと川幅も狭くなり、大岩がたくさんあって、落差も大きくなる場所になります。
そんなところを山岳渓流と呼びます。釣れる魚は、ここではイワナが中心になります。
そして、源流になるわけですが…。
あまり源流は、経験している人も少ないのではないでしょうか。
この辺に関しては、簡単にフライフィッシングの視点から見た日本の川の特徴と分類という記事で書いてありますので参考にして下さい。
この記事では、もう少し詳しく川全体の構造に関して見ていきましょう。
では川は、いったいどんな構造になっているのでしょうか?
その辺を見ていきましょう。
渓流の構造
渓流は、一般的に落ち込みと淵、それと瀬で成り立っています。
落ち込みは、小さな滝のことを言うんですが、イメージ出来ますかね。
滝はどこの渓流でも付きものみたいな感じですが、急激な段差があって流れが一気に落ちる場所で、小さなスケールならば落ち込みと言い、2メートルを超えるものは滝と一般的に呼んでいるみたいですね。
滝にしてもこの落ち込みにしても、水の流れが激しく落下するために、その下の水底がえぐられて、ちょうどお釜のような構造になっているので、大きなスケールのものはカマと言われています。
どちらかと言うと滝壺と言った方が分かり易いかもしれませんね。
そしてこの大きな滝って癒しの空間でもあり、観光名所だったりしますけれど…。
また雰囲気が悪い場所もなきにしもあらずです…。
一度、落ちたら上がらないなどと…。
本当かどうかはわかりませんが、絶対に落ちたくはありませんね。
私は、滝ではありませんが、川には落ちたことがあって命を亡くしかけたことがあります(汗)
話しを戻しますが…。
カマは水深もとても深いのですが、下流に向かって水底は徐々に浅くなっていきます。
これは自然の原理ですよね。
そして、その浅くなる寸前辺りまでの一帯を淵とかプールと呼んでいます。
その部分からさらに水底が浅くなって、流れも早くなる部分のことを瀬と呼びます。
一般的な渓流は、この瀬が次の段差まで続いていて、また新たな落ち込みが現れて、そして、淵、瀬、と連続して続いていく構造になっているのが普通です。
瀬にはいくつかのバリエーションがある?
瀬と一口に言っても、水深、そして水流の早さ、また石や岩などがあるかないかなどによっていくつかのバリエーションがあるんですね。
そのバリエーションをちょっとだけ簡単に説明させて頂きますね。
トロ場
トロ場は、瀬と言うよりもどちらかと言うと、淵に近い構造になっているんですが、水流もあって、流れもすごく穏やかな場所になります。
水底は砂地のところが多くて、淵から瀬に続く中間地点に多く見受けられます。
深瀬
トロ場よりは、流れも早くて水底に大きな石や岩、一般的には沈み石とか底石と呼ばれています。
これらがゴロゴロ並んでいる、そんな場所のことを言います。
荒瀬
大きな岩がいくつも水面から突きだしていて、これを突き出し岩と言うのですが、水量もあって流れが早いのも特徴です。
ここは流れがガンガン流れると言う意味からガンガン瀬とも言われています。
少し落差のあるエリアがある場所で見られます。
早瀬
早瀬は、荒瀬ほど落差もなくて、岩も小さめで突きだしていると言うより、半沈み状態な感じです。
これをカブリ石と言いますが、かなり流れの早い場所になります。
平瀬
早瀬ほど、流れや水量も少なく、小さめの石とか砂利が水底に並んでいるような場所です。
流れがチャラチャラしているという意味から、チャラ瀬とも呼ばれています。
なんだかチャラチャラだなんて、人間みたいですよね^^
ザラ瀬
平瀬と早瀬とのちょうど中間みたいな感じで、岩と言うよりやや大きめの石が、ゴロゴロと水底に並んでいるような場所のことを言います。
さて、ここでは瀬のバリエーションに関して見てきました。
これらの瀬は、実は常にどんな場所にでも見受けられるとは限らないんですね。
なんと極端な場合は淵から深瀬がすぐにあって、すぐ次の落ち込みに続くという場所も数多くあります。
また平瀬とザラ瀬の区別に関して、実際には厳密なものではなく、どちらか一方で統一する場合の方が多い様ですね。
トラウトは季節や状況によって居場所を変える
淵、そして瀬に関しても、どれも釣りのポイントとしての機能を持っていますが、季節、気温、そして水温、それとプラスして天候や時間帯、また釣人の多いか少ないかによっても、魚が潜んでいる可能性の高い場所と低い場所があります。
そうですねぇ~。
基本的には、水温の低いとき、また春先などのまだ寒い時期は淵とかトロ場などに居着いて居て、釣りの最盛期になると瀬が中心になってくると思って間違いないと思います。
魚が隠れている場所によって、魚のドライフライに対する反応の仕方も変わってきます。
各ポイントに関しての詳しい記事は、また別記事で書いていこうと思います。
瀬や淵に関してと攻略法に関して、より詳しい記事を書いていますので、そちらも参考にしてみて下さい。
淵に関しては、渓流の淵のポイントと攻略はどうする!?
瀬に関しては、渓流の瀬のポイントと攻略方法は?