フライタイイング入門 フックとスレッドの種類
2014年11月12日
フライタイイングを始めてみたい方にマテリアルに関して、簡単にお話ししてみようかと思います。
フライタイイングの必要道具(ツール)に関しては、簡単!? フライタイイングの必要道具はこれでオーケー!にて写真付きで紹介してあります。
今回は、マテリアルを紹介させて頂きますね。そのマテリアルの中でも基本となるフックとスレッドに関して見ていきましょう。
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フライタイイングで使うフック(針)とスレッド(糸)の種類は?
フライタイイングで使われるマテリアルの種類は、本当に豊富にあります。フックからスレッド、そしてハックル、ウイング、ボディ、テールなどを作るものを揃えるとなるとどれだけの種類を揃えないといけないのでしょうか?
ここでは、そんなたくさんある中で、まずはフックとスレッドについて見ていきますね。
フック
フライフィッシングで使うフックには、他の釣りとは違って種類がたくさんあります。大きく分ければ、ドライ用、ニンフ用、ミッジ用、ウエット用、イマージャー用、ストリーマー用、サーモン用、ソルト用、バス用などの9種類でしょうか?
でも「モデル」と言うことになれば、また、話しは変わって、このフライ・フックには日本で入手可能なものだけでも300以上ものモデルが存在します。海外製で日本にまだ紹介されていないものも含めるとどれだけの数になるのか、ちょっと想像できません。
他の釣りだと多くても20~30程度のモデル数でしょう。そういった意味では、フライフィッシング用のフックは、フライフィッシング人口に比べて圧倒的に多い数値ですね。それだけシビアな釣りだと言うことも出来ないでもありません。
フックには、各部に名称が付いています。
- アイ
- シャンク
- ベンド
- ゲイプ
- スロート
- ポイント
- バーブ
- スピアー
- ヒール
そして、この各名称の一部には、形状があったりします。
アイ(ティペットを通す部分)
アイには、向きと形状があります。
★向き
- ダウン・アイ
- ストレート・アイ
- アップ・アイ
①ダウン・アイは、アイの部分が下向きのフックです。そしてこれがフライフィッシングでは、最も一般的なフックになります。ドライフライ、ニンフ、ウエットと共に使われます。
②ストレート・アイは、アイとシャンクがストレート(真っ直ぐ)なもの。これはミッジフックやストリーマーなどに多用されます。
③アップ・アイは、言葉通りアイが上向きのフックです。主にドライフライに多用されるフックです。
★形状
- ボール・アイ
- クイック・アイ
- テーパード・ループ・アイ
①ボール・アイは、アイの部分の穴に切れ目がない状態のもの。
②クイック・アイは、アイの穴に切れ目が入っていて、フックの着脱が非常に簡単にできるもの。
③テーパード・ループ・アイは、長めのテーパー・クローズド型というもので、クイック・アイとはちょっと形状が違うのですが、アイの切れ目がシャンク部分まできていて、これもフックの着脱が可能。おもにサーモン・フックに多用されています。
シャンク
シャンクにも形状があります。
- カーブド
- クランク
- セミ・ワーブド
- クランク・カーブド
- インセクト・カーブド
- ワーブド
①カーブド・シャンクは、各種ピューパやシュリンプ、エクステンド・ドライ向き。
②クランク・シャンクは、フローティング・ニンフやストーン・フライ向き。
③セミ・ワーブド・シャンクは、ニンフやドライ向き。ニンフで使用する場合は、ウエイトを巻いてもキール状になりにくいデザインですので多用されることが多いです。
④クランク・カーブド・シャンクは、カディス・ピューパに多用されます。ですがドライフライのパラシュートにも使われる事もあります。
⑤インセクト・カーブド・シャンクは、ニンフに多用されます。
⑥ワーブド・シャンクは、スイミング・ニンフや一部のワーム系にも使われます。
ベンド
ベンドにも形状があります。
- ラウンド(パーフェクト)
- バイキング
- スプロート
- リマリック
- リテイナー
- ヨーク
- オーシャニシィ
これら7つの形状ですね。
①ラウンド(パーフェクト)。これは、最も一般的な形状でドライフライからストリーマーまで幅広く使われています。
②バイキング。ラウンドよりも丸みが強くドライ用として使われます。
③スプロート。やや楕円がかかっておりウエットやニンフ用として使われます。
④リマリック。これはヒール部が鋭角でウエットやストリーマー用として使われています。私は、ドライフライにもこのリマリックタイプを好んで使っています。
⑤リテイナー。マラブーテイルなど柔軟な素材や長めの素材が絡みにくい形状となっています。
⑥ヨーク。サーモン・フックを代表とするフック形状です。
⑦オーシャニシィ。主にソルトフックに使われます。
他にも、ポイントの形やスピアー部の違い、またバーブレスフックなどいろいろと違いがあります。一応上記の違いがあることだけ頭に入れておいて頂ければと思います。
後は、シャンク部分の長さの違いだったり、ゲイプの幅が違ったりと本当にさまざまな違いがあるんです。
フックのサイズ
それと、大事な事を忘れていました(汗)
フックのサイズ!!
これが1つのタイプに色々とあります。
大きさは、#32~5/0と呼ばれるものまでさまざまな大きさがあります。また太さ、そして長さも色々とあってどう説明して良いものかどうか…。
- サイズ:#32~5/0 ミッジ用最小の#32とサーモン用最大の5/0では1:15の差があります。
- ワイヤー経(重量):4XF~7XH スタンダードよりも細いものをF(ファイン)。太いものをH(ヘビー)と呼びます。
- シャンクの長さ:4XS~7XL スタンダードよりも短いモデルは、S(ショート)。長いモデルは、L(ロング)と呼びます。通称ショート・シャンクとかロング・シャンクとか呼ばれています。
- 素材:カーボン・スティール、ステンレス 一般的に使われるのが、カーボン・スティールでステンレスは、海用のフックに多く使われます。
- 仕上げ:ブロンズ、ブラック他 7割がブロンズ、2割がブラック、他にグレーシャドウや赤、緑などのカラーフックもあります。
- ワイヤー形状:ラウンド、フォージッド ほとんどのモデルが、シャンク途中からスピアー部までの平打ち形状(フォージッド)です。
※ワイヤー経やシャンクの長さに使われている ”X” 表記ですが、これは英語の「EXTRA」の略号です。4XFならばスタンダードよりも4段階細い事を言い、7XLならば、スタンダードよりも7段階長い事を表しています。これは、フライフィッシングで共通していて、ティペットやリーダーでも同じ意味をなします。
スレッド
スレッドは、フライ・タイイング専用の糸です。スプールに巻かれた状態で販売されています。このスレッドにもサイズなどがあります。またカラーバリエーションは本当にもう多彩です。見ているだけで楽しいですよ^^
素材
ナイロン製とシルク製があります。シルク製のものは、複数の糸を撚り合わせたものです。それに対してナイロン製のものは、細い繊維をワックスで一本の糸に束ねたものになります。現在では、後者のものが主流となっています。私は、用途によって使い分けをしています。
太さ
スレッドにも使うフライやフックによって、太さを使い分けます。そして、スレッドの太さによって、3/0、6/0、8/0という表示がされています。大きなフライには太いスレッド、小さなフライには細いスレッドを使うのが当たり前となっています。
今では、ミッジ用に16/0、18/0などというスレッドもあります。
16/0や18/0などという細いスレッドは、ミッジ・フライを巻く際に使われます。本当に小さな#20以下#32などという番手ですね。そのフックは、マッチ棒の頭よりも小さいんですよ~。私は、#32なんて巻けません(汗)巻いても実釣では、フライを探すことが出来ないでしょう…。
8/0は、#20以上のもの#12くらいまで対応出来ると思います。6/0は、#16から#6に適しています。#20まで行くとちょっとどころか、相当無理があるように思います。3/0は、#6以上の大型サイズ用ですね。
でも、8/0と6/0があれば、工夫をすれば、ミッジを含め大体のものが巻けるのではないでしょうか。
また、知識としてなんですが、3/0の場合は、モノコードと呼ばれます。1本糸の事ですね。モノコードと呼ばれるものは、3/0に限って呼ばれます。本当は、ナイロンスレッドすべてがモノコード何ですけれどね。
カラー
このスレッドのカラー、本当に豊富なんです。私の手元にあるだけで20色以上はあるでしょうか?
でも、最初は7色ほどあれば、十分だと思います。
色は
- ブラック
- オリーブ
- ブラウン
- レッド
- イエロー
- クリーム
- グレー
などですね。
このカラーは、ボディー材と同じか近いカラーを使うのが基本です。ボディー材は、水に濡れると透けるという性質があるからなんですが、絶対というわけではありません。意図的に違うカラーを使う場合もあるからですね。
一応、簡単にフックとスレッドに関して書いてみました。
他のマテリアル(ハックル、ウイング、ボディ、テールなどの材料)に関しては、別記事で書いてみたいと思います。フライタイイング入門 ドライフライのマテリアルの種類は?使い方は?でドライフライのマテリアルに関して書いてあります。ウエットやニンフ、ストリーマーのマテリアルに関してはまた別記事で(汗)
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